2016年10月29日土曜日

バラタナゴの採取と飼い方

バラタナゴは、元々、日本の固有種であるニッポンバラタナゴが西日本に生息していましたが、戦時中に食料として輸入されたハクレンなどに混じったタイリクバラタナゴと交雑してしまい、純粋なニッポンバラタナゴは、九州、四国、近畿の極一部にしか生息していません。

ほとんどの河川で見かけるのはニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴのハイブリットです。
ハイブリットになると、特徴がタイリクバラタナゴよりになるようです。
ニッポンバラタナゴは小型で側面の赤みが強いです。
タイリクバラタナゴは一回り大きく、側面はニッポンバラタナゴより色は薄く、胸鰭に白線がでるのが特徴のようです。

我が家の近くの小川にいるバラタナゴも、小さい時は赤みが強いですが、成長するにつれてタイリクバラタナゴ的な特徴が強い感じです。

採取は釣りでは、口が小さく、極小の針で釣らないといけないので、かなり玄人向けの釣りになります。たも網で採取も良いですが、もんどりに入れてもけっこう入ってくれます。

タナゴ類は淡水の2枚貝のえらに卵を産み付けて、20日~1ヶ月程、稚魚がある程度まで泳げるまで2枚貝の中で成長します。最も捕食されやすい孵化直後の状態を、安全な二枚貝の中で過ごして子孫を残す習性でしたが、河川の水質悪化や改修工事などで二枚貝が住めなくなると、タナゴ類もいなくなってしまいます。多くのタナゴ類が絶滅危惧種に指定されてしまっています。

タナゴ類が住んでいる水域は、二枚貝も住めるほどの良い環境です。
我が家の近く小川も最近の川には珍しく、バラタナゴやフナ、タモロコ、モツゴ、メダカなどが大量に住んでいます。
毎年、夏が過ぎると、その年生まれの若魚を何匹か持って帰らせてもらっています。
保育園にも色がきれいなのでオスの方を持っていきます。

我が家では、池に淡水魚ショップ「フォーカス」で購入したニッポンバラタナゴを飼育していまして、毎年卵を産んで稚魚が増えてくれます。

ニッポンバラタナゴと野生のハイブリットバラタナゴを飼い比べてみたら、やっぱりハイブリットの方が丈夫です。全体的に成魚になってもニッポンバラタナゴの方が、小さく、季節の変わり目などにちょっと弱い感じがします。両方とも、寿命は3年ほどで、いったん環境に落ち着いてくれたら丈夫で協調性もあり飼いやすいです。店の水槽には、野生でとってきたハイブリットと家で繁殖させたニッポンバラタナゴが他のお魚たちと混泳していまして、仲良く暮らしています。

繁殖期はニッポンバラタナゴは4月~8月、タイリクバラタナゴは3月~9月で、産卵量もタイリクの方が多く、孵化成功率も高いようです。繁殖力が強いので、他のタナゴ類の生息場所を圧迫してしまうようです。

庭で飼っているニッポンバラタナゴは、繁殖期には赤みがとても強くなり、とてもきれいです(^^)
他の種類のタナゴもそうですが、太陽の下で飼うととてもきれいな色に発色してくれます。
これが見たいので屋外でタナゴ飼育をしています。二枚貝を長期飼育するために池も作ったりと(^^)v


ちょっと臆病な面もあるので、群れで泳がすと落ち着いてくれます。庭では大きさの同じようなカワバタモロコと一緒に混泳させて仲良く暮らしています。

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