2016年11月5日土曜日

琵琶湖で釣った小鮎を飼育してみました。

毎年、春から初夏にかけて、琵琶湖の岸からは小鮎を釣ることができます。
ちょうどGW前後が大きさも育ってきて釣りやすい時期になります。


夏になるにつれて、川に遡上してアユとして大きくなるか、琵琶湖の沖で周遊して小鮎として暮らすか別れるようです。

アユは河川に住んで秋に産卵して成魚は死んでしまう1年魚です。孵化した稚魚はそのまま海へ下り、稚鮎として育ち、また初夏に川に遡上してきます。
琵琶湖のアユは海に下らずに、流入河川に遡上して産卵し、孵化すると琵琶湖を海に見立てて成長し、再び川に遡上するアユは大きく成長しますが、琵琶湖内で暮らしたままのアユは大きく成長せず、小鮎と呼ばれます。

毎年、春になると小鮎は岸の近くにやってきます。その頃は岸から、餌釣りで釣ることができます。
サビキ仕掛けにしらすのミンチを餌に釣ることができます。

釜揚げしらすを1パック買ってきて、同量の塩を入れて、うちの場合だと煮干しを砕いたのを混ぜて、小麦粉少々入れながら硬さのバランスをみて練り込んでいきます。

そのシラスミンチを仕掛けにつけて、投入し、しゃくって小鮎を誘って釣るわけです。

大津近郊でもけっこう釣れるようですが、我が家では水のきれいな湖西まで行って釣りをします。

湖西の水泳場とかだとオフシーズンは砂浜もあいていますので、そこにバーベキュー椅子やテーブルを置いて、ご飯を食べたりしながらまったりと釣りをしています。

釣った小鮎は持って帰って天ぷらや唐揚げにしたり、その場でバーベキューの時に焼いてみたりとおいしくいただけます。

毎年、数匹生きたまま持って帰って飼ってみようと思うのですが、いつも、京都まで持って帰ると生き絶え絶えかお亡くなりになってしまっていたりと、それなら食べてあげた方がよかった状態です。

そこで、今年は持ち帰り方法に工夫して、クーラーボックスに水を10センチ入れて小鮎を5匹生きたままいれて、凍らせたペットボトルを買い物袋に入れたのをクーラーボックスの蓋にひっかけて、ギリギリ水に着かないように蓋をしめました。

そうすることによって水も冷えすぎず、温度も上がり過ぎず、元気に生きて持って帰ることができました。

さっそく店の水槽が設備も整っているので、そこに入れると、5匹連なって仲良く泳いでしました。
その水槽はオイカワやフナ、タモロコ、イトモロコ、ニッポンバラタナゴ、カネヒラ、シマドジョウなどが住んでいる水槽で、皆仲良く暮らしています。

アユは神経質で飼いにくいと聞いていましたが、そんなことはなく、穏やかに暮らしていました。
普通に川魚用のエサを食べて、オイカワを飼うのと同じぐらいな感じです。
色も透明感があってめっちゃきれいです。訪れるお客さんからも、「アユがいる!」「珍しい」「泳いでるの横から見るのはじめて」などとなかなかの評判です。
さすがは群れで泳いでいる小鮎だなと思ってましたら・・・




日が経つにつれて、1匹が縄張りを主張するよになり、他の魚を追い払うようになってきました。
特にかわいそうなのが一番身体の大きいフナ、目の敵にされて背中に怪我をしていました。

今まで平和だった水槽が殺伐とした雰囲気になってしまいました(^^;)

フィルターの流れてくるところに縄張りの1匹が占位しています。
そこで、餌を入れるところを反対側にしたら、皆そっちにあつまって、縄張りアユだけ一人イキっている状態になりました(笑)

それでなんとか、秩序を保てた水槽ですが、今度は梅雨が明けてくると水温の上昇が問題です。
毎年、営業時間中は冷房をつけて、夜閉店後は換気扇のみ、朝来たらつけて、定休日はつけっぱなしとしていたら、誰も死なずに夏を越せていました。

が、アユはそうはいかなかったようで、7月の終わりから調子を崩す子が出てきて、お盆前には5匹とも死んでしまいました。それでも3ヶ月は水槽で飼育することができました。
感じ的には水温26度までにキープしてたら調子が良さそうでした。


透き通るような美しさで清涼感もあってアユを飼育してみるのも良かったのですが、縄張り意識が強すぎるのが欠点です。来年も飼ってみて検証してみるか、オイカワの群泳で清涼感を出してみるか、次の初夏に考えてみます。

アユの飼育に関してまとめると

・輸送時の水温に気を付ける
・エサはなんでも食べるっぽい
・群れで暮らしてた小鮎といえど縄張りを持つようです。
(流れがある水槽だったからなのか?水流を抑えてエアポンプ等で溶存酸素を多くするとか?)
・水温は26度以下にキープ




飼育は難しいけどめちゃめちゃきれいですので、1年通して飼ってみたいです。
寿命は1年ですが、飼育次第では2年目生きれる個体もいるようです。

→カマツカの採取と飼い方

→ギンブナの採取と飼い方

→カワバタモロコの飼育と増やし方

→川魚を長期飼育する方法

→オイカワの採取と飼育

→バラタナゴの採取と飼い方